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司法書士講座の一般教育訓練給付制度(20%)完全解説!対象者・条件・申請方法からメリットまで!【受講料を国に負担して貰おう】
司法書士の資格講座をホームページ等で見ていると「教育訓練給付制度対応」と記載されている事があると思います。「へえ~そんなのあるのね」と気が付きつつもスルーしている方は、勿体ない事をしていると思います。
教育訓練給付制度には以下のような3つの種類があり、講座に支払った費用の一部が戻ってくる制度なのであまり予算が無い方も、条件を満たせば安く受講する事が可能です。
■教育訓練給付制度の種類 | ||
給付金の制度名 | 支給内容 | 司法書士講座が該当するか? |
一般教育訓練給付 | 教育訓練費用の20% (最大10万円) |
◯(対象講座が多い) |
特定一般教育訓練給付 | 教育訓練費用の40% (最大20万円) |
× |
専門実践教育訓練給付 | 教育訓練費用の50% +資格取得で追加20% |
× |
教育訓練給付にはランクがあり、司法書士講座が「該当する or しない」が別れている事が見て取れます。司法書士講座は、一般教育訓練給付が該当していますので、本記事では「一般教育訓練給付」について徹底的に解説致します。
しかし「誰でも無条件で給付金をゲット!」という訳にはいきません。給付金を受け取るには前提となる条件がありますので、「貰える条件・手続き・申請方法」などを詳しく解説していますので、永久保存版としてご活用下さい。
本記事は以下のような疑問をお持ちの方で、一般教育訓練給付の指定講座を受講するかどうか判断に迷っている方に是非読んで頂きたく思います。
一般教育訓練給付の疑問をスッキリ解決!
- 給付金はどの位の額がもらえるえるの?
- 自分が一般教育訓練給付の条件をクリアしているのかわからない!
- 修了認定基準をクリアしないといけないって聞いたけど?
- 受給申請の手続き方法を詳しく知りたい!
- 一般教育訓練給付の指定講座は優秀って本当?
この記事の目次
一般教育訓練給付制度の概要
「資格講座を受講して完璧に対策を練るぞ!」と思い立ったものの、司法書士講座の高額な受講料(費用)を見て「予算が足りねえ・・・(汗)」と思った方も多いと思います。
このように「予算が足りない!」という方々を、公的にバックアップする制度が「教育訓練給付制度」となります。世の中には様々な司法書士試験の対策講座がありますが、厚生労働大臣が指定する講座のみが対象となるのがミソです。
一般教育訓練給付制度のあらましは、ちょっと難しい表現にはなりますが以下の様に記載されています。簡単にまとめると「条件を満たせばハローワークから一定のお金が支給されますよ」という内容となります。
働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援するため、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。
一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)又は被保険者であった方(離職者)が、厚生労働大臣の指定する一般教育訓練を受講し修了した場合、本人自らが教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合に相当する額(上限あり)をハローワーク(公共職業安定所)から支給します。
一般教育訓練給付金のリーフレット|厚生労働省
一般教育訓練給付の支給額は一体幾ら?
講座に支払った教育訓練費の20%が後からハローワークから支給されます。司法書士講座は高額なものですと50万円を超えるものもあります、その場合は支給額が10万円を超えますので最大10万円が戻ってくる計算となります。
ただし、教育訓練費と記載されているように何でもOKと言うわけには行かず、「申請者自らが教育訓練実施者に対して支払った入学料と受講料(最大1年分)の合計」を教育訓練費とみなす事が出来ます。
言葉で表現してしまうと「具体的に何がダメなの???」となってしまいますので、教育訓練費の対象外の例を続けてまとめておきますので確認してみてください。
教育訓練経費の対象外の例
- 検定試験の受験料
- 受講のための交通費
- 別途購入した参考書代などの補助教材費
- 教育訓練の補講費
- クレジットカード会社に支払う手数料
- パソコン等の器材の費用
- キャンペーン・クーポン特典等の割引額
- 資格学校が開催している行事参加費など
- 支給申請時点で未納の額
- 事業主等が申請者に対して教育訓練の受講に伴い払った手当 など
ご覧の通り概ね「こりゃ当然ダメだわな」というものが殆どです、個人的には資格学校に通うための「交通費」は対象に入れて欲しいのですが、決まりなのでどうしようもないですね。
司法書士対策を「通学講座」で考えられている方は、交通費を予算に組み入れておくことをお忘れなく。たまたま、通勤・通学の途中に学校があれば良いのですが、そうでない場合は交通費が結構馬鹿になりません。
資格講座は何かに付けて割引キャンペーンが開催されている事が多く、キャンペーンやクーポンを利用した場合は割引後の金額が計算のベースとなります。一般教育訓練給付制度と組み合わせる事で、かなり受講料を抑える事が可能ですからタイミングをしっかり見極めたいですね。
支給対象者の条件を整理
一般教育訓練給付は、現在会社にお勤めの方や現在働いていない方でも一定の条件を満たしてれば給付金を受け取る事が可能となっています。
条件については厚生労働省提供のリーフレットに記載されていますが、結構悩まないと自分が条件を満たしているのかどうか分かりづらいので、フローチャートで見える化してみました。
フローチャートを確認する上で以下の3つのポイントを頭に入れておくと、更に理解が早いと思います。
支給対象者の条件の3つのポイント
- 雇用保険の加入歴がない場合は対象外となってしまう
- 離職中でも雇用保険の加入期間を満たせば対象者となる事が可能
- 過去に制度を利用していると一定のインターバル(間隔)が必要
■フローチャートの(※①②)注釈の解説 | |
番号 | 解説 |
※① 離職日からの期間について |
教育訓練の受講を開始した日において、雇用保険の被保険者(一般被保険者及び高年齢被保険者)でない方は被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であること。
離職日の翌日~受講開始日まで1年以内が条件となりますので、要は会社を辞めてからあんまりのんびりしていると気が付いたら対象外となってしまう危険性があると言う事ですね。 一部例外がありまして被保険者資格を喪失した日以降1年間のうちに、妊娠、出産等の理由により引き続き30日以上教育訓練の受講を開始することができない場合、ハローワークに適用対象期間延長の申請すると最大20年まで延長が可能となります。 これは、2018年(平成30年)から「適用対象期間延長」の改正によるもので、詳しくは以下の厚生労働省のリーフレットをご参照下さい。子育てが終わってからでも制度が適用出来るナイスな改正だと思います。 適用対象期間延長が最大20年になります|厚生労働省 |
※② 雇用保険の加入期間について |
受講開始日までの間に、同一の事業主の適用事業に引き続いて被保険者等(一般被保険者、高年齢被保険者又は短期雇用特例被保険者)として雇用された期間を「雇用保険の加入期間」と言います。
被保険者資格を取得する前に、他の事業所等に雇用されるなどで被保険者等であった期間も通算されます。ただし、被保険者資格の空白期間が1年を超えてしまうと、その前の期間は通算されません。 過去に給付金を受給した事がある場合、その時の受講開始日より前の被保険者等であった期間は通算されず、一度リセットされます。この場合雇用保険の加入期間が3年以上にならないと、新たに教育訓練給付の受給者資格を得る事が出来ません。 そのため、同時に複数の講座に支給申請出来ませんので、復数の資格を取得するプランのある方はどの資格講座で一般教育訓練給付制度を活用するのか、よく検討する必要があります。 |
一般教育訓練給付は、雇用保険にカテゴライズされる制度なので「雇用保険の被保険者である事(あった事)」が大前提となっている事がわかると思います。
1年以上会社にお勤めの方(※雇用保険の加入期間が1年以上の方)は悩む事はないと思いますが、「これはどうなの?」という疑問は出ると思いますし、離職・転職されている方の「雇用保険の被保険者の期間」の考え方は結構複雑です。
「自分はほんとうに条件を満たしているのだろうか・・・」という不安や疑問がある場合は、ハローワークに直接照会してスッキリさせる事が可能です。
ハローワークに支給条件を照会する方法
給付金の支給条件はハローワークに照会する事が可能です。「教育訓練給付金支給要件照会票」に必要事項を記入して、お住まいを管轄しているハローワークに提出します、後日「教育訓練給付金支給要件回答書」で照会結果が返って来ます。
照会票の「教育訓練講座名」の欄に受講希望の講座名を書いて置くと、その講座が指定を受けているかどうかも教えてくれます。同一の資格学校で復数の講座が指定を受けているケースがあり、見分けがつき辛い事もあるので活用しましょう。
「一々めんどくさい!電話で良いのでは?」と思われるかも知れませんが、電話による照会はトラブルの元になるおそれがあるという事で残念ながら受け付けて貰えません。
照会票はハローワークで入手出来る他、資格学校でも配布しています。ご自身で印刷する場合は、以下のハローワークインターネットサービスからダウンロード出来ますので、プリンタで印刷しましょう。
教育訓練給付金支給要件照会票|ハローワーク照会票の提出方法と必要書類
照会票は、本人来所、代理人、郵送、電子申請のいずれかの方法によって、本人の住所を管轄するハローワークに提出します。照会票の他に以下のような添付書類が必要となります。
■照会票提出時に必要な書類 | |
提出方法 | 必要書類 |
直接本人が提出する場合 | 申請者の本人確認と住所確認を行うための、官公署が発行する証明書が必要です。運転免許証、住民票の写し、雇用保険受給資格者証、国民健康保険被保険者証、印鑑証明書のいずれかです(コピー不可)。 |
郵送で提出する場合 | 郵送申請の場合は「事故防止のため住民票の写し・印鑑証明書のいずれか(コピー不可)」の確認書類が必要です。 |
代理人が提出する場合 | 委任状が別途必要です。 |
電話での照会 | 電話による照会はトラブルの元になるおそれがありますので受け付けて貰えません。 |
条件は受講を検討している資格学校に問い合わせても、回答してくれないと考えておきましょう(※回答しないと明記している資格学校もあります)。厚生労働省も予め支給条件の照会を行うよう推奨していますので、ハローワークに照会するのが最も安全・確実です。
修了認定基準とは?
実は「条件さえクリアすれば20%の給付金が受け取れる!」という訳には行きません。これがまかり通ってしまうと、どんなにやる気のない人でも給付金を受け取れてしまう事になりますので、そんなに甘い話ではないのです。
給付金を受け取るには、資格講座が設定している「修了認定基準」をクリアしている必要があります。
修了認定基準は代表的なもので「出席率・課題の提出・テストや模試の得点」などが挙げられます、要はある程度真面目に取り組んで結果を出した人にのみ給付金受給の権利が与えられるという事です。
以下に代表的な資格講座の修了認定基準を整理してみましたので、どのような基準が敷かれているのかチェックしてみましょう。
■修了認定基準 通学タイプ | ||
資格学校名 | 内容 | |
資格の学校TAC | 申請時のコースを途中で変更せず、最後まで受講していること。受講期間内に8割以上出席していること。修了試験で60%以上の得点を取得していること。 | |
辰已法律研究所 | 出席率80%以上で修了試験の正答率が70%以上 | |
日本不動産学院大阪 | 90%以上出席し、修了認定試験において70%以上の成績の者。 | |
LEC東京リーガルマインド | 全講義回数の80%以上(生・V・LTV講義出席率50%以上が必須)を出席、かつ修了認定用確認テストの得点結果が70%以上をもって教育訓練目標とする知識の習得があったものとする。 |
■修了認定基準 通信タイプ | ||
資格学校名 | 内容 | |
伊藤塾 | 添削課題を80%以上提出し、かつ修了試験の成績が70%以上であること。 | |
クレアール | 受講期間内にすべての定期テスト、答練、公開模試を提出し、平均点が6割以上であり、かつスクーリングに参加すること。ただし遠方に居住しており、スクーリングに参加が困難な場合、電話にて本人確認をし習得度の確認も併せて行う。 | |
資格の学校TAC | 申請時のコースを途中で変更せず、最後まで受講していること。受講期間内に添削課題を8割以上提出していること。修了試験で60%以上の得点を取得していること。 | |
辰已法律研究所 | 課題を70%以上提出し、かつ修了試験の正答率が70%以上。 | |
日本教育開発 | 講座の終了は定められた受講期間内に全添削問題を提出し、且つその平均点が60点以上であるものとする。また、最終試験において70点以上の成績を修めたものを修了と認定する。 | |
LEC東京リーガルマインド | 全添削回数の80%以上を提出またはWEB解答し、かつ修了認定用確認テストの得点結果が70%以上をもって教育訓練目標とする知識の習得があったものとする。 |
通学タイプの講座の場合は、出席率が必ず基準に敷かれています。 通信タイプの講座は出席率の代わりに添削課題の得点率が基準となっているところが多いですね。
更に確認テストや修了試験で60~70%程度得点することが求められています。司法書士試験は択一式で70%程度、記述式で50%程度得点する必要があるので、このあたりを考えると妥当なラインかなと思います。
資格学校としても修了基準を満たせない受講生が多発するようでは問題ですし、給付金で受講料を抑えてしっかり合格して欲しいのが本音だと思います。そのため、全く予想外の問題が確認テストや修了試験で出題される事は考えにくいので、真面目に取り組んでいれば修了基準を満たせると思います。
出席率や添削課題の提出率は学習継続のモチベーションの維持に役立ちますし、各種テストの得点率は学習継続のペースメーカーとして機能するので、修了基準という適切なハードルがあるのは、むしろプラスの側面が大きいと思います。
前向きに解釈すると、修了認定基準を意識しながら日々真面目に学習に取り組むことで、実力も付いて給付金を受け取る事が出来るという訳です。
支給申請の手続方法
支給対象者の条件を満たしており、講座が設定している修了認定基準をクリアした方は、給付金を受給する事が可能です。申請の期限や添付書類等いくつか注意点がありますので、手続きの方法をしっかり整理しておきましょう。
支給申請手続は、原則として本人の住所を管轄するハローワークに対して書類を提出することによって行います。やむを得ない理由がある場合に限り、代理人又は郵送により提出することが可能です。
やむを得ない理由とは「疾病又は負傷、1ヶ月を超える長期の海外出張等」が挙げられますが、認められるか否かは本人の住所を管轄するハローワークに問い合わせするようにしましょう。
支給申請手続には以下の通り期限がありますので、あまりのんびりしていると手続きが間に合わない可能性がありますので注意が必要です。
受講修了日から1ヶ月程しかありませんから、期限間際で書類の不備が見つかると大慌てする事になりますので、余裕を持って準備を進めて下さい。手続きや書類上の疑問点は、早め早めにハローワークに問い合わせしましょう。
支給申請に必要な書類
① 教育訓練給付金支給申請書 |
講座の受講修了後に資格学校が配布してくれます。申請書には「マイナンバー・被保険者番号・名前・住所・講座名・給付金の振込先金融機関」等の情報を記入します。内容を確認したい方は、以下のハローワークのサイトで様式をご覧下さい。 教育訓練給付金支給申請書|ハローワーク |
② 教育訓練修了証明書 |
講座の受講修了後に資格学校が配布してくれます。修了認定基準を満たして受講修了していないと証明書が貰えません、絶対になくさないようにしましょう。支給申請の手続きはこの証明書に記載されている「受講修了日」の翌日から起算して1ヵ月以内に行う必要があります。 |
③ 領収書又はクレジット契約証明書 |
資格講座に支払った教育訓練経費の領収書です。クレジットカード等による支払いの場合は、クレジット契約証明書が発行されます。支給申請時に添付する事になりますので、こちらも絶対になくさないように保管しましょう。 |
④ キャリアコンサルティング関連証明書 |
生活設計・能力開発・キャリアの棚卸しなど就職のための各種相談を行ってくれる機関が存在しており、そのような機関で講座受講開始日前1年以内に、キャリアコンサルタントが行うコンサルティングを受けた場合は、その費用を教育訓練経費に加えることが可能です。
申請する場合は「キャリアコンサルティングの費用に係る領収書」「キャリアコンサルティングの記録」「キャリアコンサルティング実施証明書」が必要です。特定一般教育訓練給付の場合は訓練前キャリアコンサルティングが必須ですが、一般教育訓練給付の場合は必須では無いため関係のある方は少数だと思います。 キャリアコンサルティング実施証明書|ハローワーク |
⑤ 本人・住所確認書類 |
申請者の本人確認と住居所確認を行うため、官公署が発行する証明書です。「運転免許証・マイナンバーカード・住民票の写し・雇用保険受給資格者証・国民健康保険被保険者証・印鑑証明書」のいずれかです(コピー不可)。郵送の場合は事故防止のため住民票の写し、印鑑証明書のいずれか(コピー不可)となります。 |
⑥ 個人番号(マイナンバー)確認書類 |
「マイナンバーカード」「通知カード」「マイナンバーの記載のある住民票の写し」のいずれかが必要です(コピー不可)。郵送の場合は書留等の記録付郵便により、個人番号(マイナンバー)確認書類のコピーの添付が必要です。
2016年(平成28年)01月から雇用保険の申請にもマイナンバーの記載が必要になった事を受け、教育訓練給付の申請にもマイナンバーが必要となりました。もう流石にマイナンバーカードを作っていない人は・・・いないですよね? 雇用保険の給付を受ける皆様へ|厚生労働省 |
⑦ 返還金明細書 |
先程キャンペーン・クーポン特典については、教育訓練経費の対象外となるとご説明しました。その場合は、資格学校から「返還金明細書」が発行されます。前述③の「領収書またはクレジット契約証明書」に記載されている金額から、「返還金明細書」に記載の返還金額を差し引いた額が給付対象金額となります。 |
⑧ 払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード |
「①教育訓練給付金支給申請書」の「払渡希望金融機関」に金融機関の確認印を受ける必要がありますが、支給申請書と同時に申請者本人名義の通帳またはキャッシュカードを提示しても大丈夫です。 |
⑨ 教育訓練経費等確認書 |
「支払ったお金は幾らか?」「修了試験をちゃんと受験しましたか?」などの情報を記入する、いわゆるアンケート用紙のようなものです。様式や記載内容の例を確認したい方は、以下の見本を参照して下さい。 教育訓練経費等確認書 見本|大阪ハローワーク |
⑩ 郵送による申請の場合 |
郵送による申請の場合は、証明書等の添付書類が別途必要です。妊娠や出産などの理由によりすぐに教育訓練を開始できない場合に適用対象期間の延長をしていた場合は、「教育訓練給付適用対象期間延長通知書」の添付が必要です。 |
資格学校がある程度はサポートしてくれますので手続き自体は困る事はないと思いますが、マイナンバーカードが手元に無くて困るケースが一番考えられると思いますので、準備は早めに済ませておきましょう。
教育訓練給付金支給申請書には雇用保険の被保険者番号を記載する必要がありますが、雇用保険被保険者証は会社側で保管しているため、会社勤めの方は見たこともない方が多いと思います。被保険者番号は会社に聞いても良いですが、ハローワークで照会する事もできます。
ハローワークで書類が受理された後、大体1~2週間(長くて1ヶ月程)で指定した銀行口座に給付金が振り込まれます。
一般教育訓練給付の指定講座を検索する方法
一般教育訓練給付の指定を受けている講座はどれなのか?司法書士の対策講座はそれほど多くはないとは言え、数多の資格学校のホームページを全部チェックしていくのは時間が掛かり過ぎてしまいますね。
どこかで一括でチェック出来たら素敵なのですが、実は以下の厚生労働省が提供している「検索システム」に指定講座がまとめられているので、簡単にチェック可能です。
教育訓練給付制度 検索システム|厚生労働省検索システムでは指定講座を探すという単純な目的だけでなく、以下のような重要な情報を見る事が出来るため、司法書士講座を比較検討する際に有益な情報が満載となっています。
検索システムでチェックできる情報
- 指定講座を開講している資格学校
- 受講料・訓練期間などの基本的な情報
- 修了認定基準
- 受講者に対する習得度・理解度についての指導方法
- 資格取得・就職へのバックアップ体制
- 直近の受験率・合格率
- 就職していない受講者による講座の効果
- 受講者の就業状態
- 受講者の講座に対する評価 など
指定講座は基本的に優秀
指定講座を受講するメリットは第一に受講料を抑えられる事にありますが、指定を受けた講座は優秀とみなせる点も見逃せないポイントです。
講座が一般教育訓練給付の指定を受けるには、膨大な書類で講座の内容を明らかにする必要があり、更に以下のような基準をクリアしている必要があります。
指定を受けるための基準(※一部抜粋)
- 教育訓練を継続的に安定して遂行する能力を有すること
- 教育訓練を適切に実施するための組織及び設備を有すること
- 適切に指導することができる指導者がいること
- 教材が教育訓練の内容・受講に要する費用等に照らし適正であること
- 受験等の状況・結果等の実績からみて十分な効果があると認められること など
教育訓練機関として適切な運用体制が整っている事と十分な効果があるという基準がありますので、これらを満たした指定講座は単純に優秀とみなす事が出来ます。
指定講座は「厚生労働省お墨付き」という権威性の高さに加え、一定の基準を満たしているという事を公に示す事が出来るので、資格学校は指定講座を獲得しようと日々努力している訳です。
更に、一度指定を受けても以下に示すような各種報告義務がありますので、講座の品質が継続的に確保される点において、一過性のものでは無いという安心感があると思います。
指定講座に求められる情報公開(※一部抜粋)
- 適正な領収書・教育訓練修了証明書の発行がなされていること
- 「明示書」による受講者への情報公開
- 「現況報告書」による厚生労働省への講座実施状況の適宜報告 など
「明示書・現況報告」では、講座の合格率や受講生の評価が丸見えなので、現在進行形で講座選びをしている人にとってかなり使える判断材料となるでしょう。指定を受けている司法書士講座の合格率は、殆どが全国平均を上回っていますので優秀さが伺えます。
指定講座かどうかだけで単純に資格講座を選ぶ事は出来ませんが、判断基準の1つに加える事で良い講座を選ぶ事が出来ると思います。
この点を良く知っている方は、金銭的なメリット部分である給付制度は利用しないけれど、指定を受けている講座を優先的に選んで受講するという方もいらっしゃいます。
一般教育訓練給付に関するよくある質問(Q&A)
一般教育訓練給付に関して、多くの方が疑問に思う部分を掲載しておきます。「こういうケースはどうなるの?」「うーん微妙なラインだなあ・・・」という事項については、あれこれ悩んでも時間が掛かるのでハローワークで照会するのが良いでしょう。
複数の講座で同時に制度利用は可能ですか?
過去に給付金を受給した事がある場合、支給要件期間(雇用保険の被保険者として雇用された期間)が通算3年以上にならないと、新たに教育訓練給付の受給者資格を得る事が出来ないため、同時に複数講座で支給申請を行う事は出来ません。
受講料を会社が補助した場合でも支給対象になりますか?
支給対象となる教育訓練経費は、受講される方が支払った費用が対象です。会社から補助として支払われた費用は対象になりません。例えば受講者本人と会社が折半して受講料を支払った場合は、受講者本人が負担した額のみが経費とみなされます。
試験に合格しないと給付金は支給されないのでしょうか?
修了認定基準をクリアしていれば支給されますので、合否の結果は関係ありません。修了認定基準は、講座ごとに異なりますので詳細は資格学校に問い合わせしましょう。
通学・通信の受講スタイルを途中で変更しても制度利用は可能ですか?
通学から通信への受講スタイルの途中変更は、指定講座を最後まで受講したとみなされません。よって途中で受講スタイルを変更した場合は制度の利用ができません。
司法書士講座の一般教育訓練給付制度総まとめ
一般教育訓練給付制度の手続きからメリットまで、完全解説版でお送りして参りましたが、「ふーん」と流していた方も少しは興味を持って頂けたかなと思います。せっかく国が資格取得をバックアップしてくれると言うんですから、ありがたく使わせて頂きましょう。
一般教育訓練給付は、1度利用するとインターバルが必要なので使い所が肝心だとは思いますが、司法書士対策講座は、数多の資格講座の中でも高額な部類に入りますので「ここで使わずにいつ使うのか?」と言っても過言では無いでしょう。
一般教育訓練給付関連情報おまとめリンク
本記事に登場しているリーフレットや各種様式等のリンクを一式まとめておきますのでご活用下さい。